真空調理とは?

生の食材 又は、下処理した食材と調味料を真空パック専用袋に入れて

業務用の真空包装機器で真空パックし、

湯煎器または、スチコン=スチームコンベクションオーブンなどで加熱する調理法です。

95℃以下の低温で調理することから低温調理ともいう。

真空調理基本概念

1970年代にGeorges Pralus により考案された技術。

プラスチック製の袋を使うことで、フォアグラのパテの調理中の重量ロスを減らすことに成功。

香り、風味、外見の改善があり品質の向上に役立つ技術として

フランスでは多く取り入れられています。

技術がいらない調理法という方もいますが

経験や技術があるからこそ生まれた調理法であり

食材を最適に加熱する調理の方法の一部として注目されています。

真空調理と加熱 スチコンと真空調理

従来の加熱調理の基本温度は100℃です。

真空調理のちがいは 95℃以下の低温で長時間加熱すること

ゆっくりと穏やかに加熱することができるので

加熱殺菌を十分におこなうことができるのが利点です。

ただし、

温度帯が低すぎると食中毒の危険につながりますので正確に管理してください。

✓最適な加熱温度の選択

✓温度のコントロール

✓衛生管理の知識がある

使いこなすことができる低温調理の考え方です。

ムースを使えば温度をはかれます

牛肉の上に貼り付けてある「黒いゴム状のもの」が

真空調理で温度をはかるための「ムース」です。

裏のシール部分を袋に貼って、中芯温度計をさします。

袋に水分があるとうまく貼れないので

袋の表面が濡れている場合、油がついている場合は

きれいに拭き取って貼り付けます。

きれいに貼ることができれば

調理中も空気がはいることがないので非常に便利です。

こちらは1メートルです。約65回分。

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真空調理のメリット

1、素材の酸化や乾燥がないので鮮度管理しやすい

2、マリネ類は少量のマリネ液で低コスト、短時間でマリネできる

3、酸素調節により、ハーブや野菜の保存期間が延びる

4、混合ガスや窒素注入による素材保持ができる

5、スープ・ソースなど必要量だけパックすることで作業効率の向上と衛生管理しやすくなる

6、パーツ管理でメニューの幅が広がり短時間で出来立て感のある料理が提供できる

7、整理整頓・製造日、消費期限など管理しやすい

8、真空パックにより二次汚染が防止できる

9、下処理からサテライトキッチンまでのコールドチェーンの温度管理ができ、運搬性が向上する

10、保存に調理器材を使用しないので、器材の有効利用ができる。

真空調理のデメリット

1、仕込みの段階で、手間がかかる。

2、衛生管理の徹底が必要となり衛生面でのリスクが増大する。

3、限られた応用範囲。真空調理だけで、すべてのメニューをこなすことは不可能なので他の調理方法と併用する必要がある。

4、機器の導入が必要。良質の真空用袋が必要。衛生管理された食材の確保。生産管理・品質管理と設備の広範化。袋ごみの増加によるごみ処理費用。

5、従業員への教育の徹底
シェフや調理責任者の理解による、作業手順の教育と徹した管理が必要。

衛生管理に関しては、より徹底的な教育と管理が必要です。

ケータリングビジネスで活用したいお客様のご相談をお受けしますが

飲食店と違い、すぐに食べる料理でないものを真空調理で提供することは温度管理をしなければ事故が起こる可能性が高まります。

プロの現場で安易に導入をすると食中毒のリスクがあるので正しい知識を得てから商品開発をしていただきたいと思います。

真空調理で「りんごのデザート」を作る方法を調べる>>>

真空調理の手間がかかるデメリットをメリットにしているレストランの記事>>>

知的障がいのある方が真空調理を行なっているレストラン事例はこちら>>>

真空調理ー品質管理のメリット

スチコンなら管理しやすい

1、従来の調理法のような経験や勘による技術を 数値化(TT管理)することでマニュアル化できる

2、人的要因による品質のばらつき防止ができる

3、計画生産により、人件費、エネルギーコスト、その他のランニングコストの削減に寄与できる

4、調理作業の平準化

5、食材の安価時に大量購入し、フードコストをコントロールできる

6、今までの勘でやっていた作業を数値化し、安全で美味しい料理を提供できる

真空調理・低温調理 注意点!

ひろく一般的に販売されている
レシピ本と呼ばれるような「料理の本」
とにかく美味しい料理を目指していることが多いです。

手間がかかることをやって美味しい料理をつくる。
それはすばらしい感性です。
ただ、真空調理のような状態にすると
「保存」や「作り置き」ができると勘違いが起こる場合があります。

1、保存しても安全なのか?

2、この加熱温度で何日もつものか?

すぐに食べる料理であればさほど問題はない場合が多いですが
保存して、何日後かに食べるとしたら
低温で加熱するということは殺菌ができていない可能性が高いので
食中毒を引き起こす可能性が上がります。

低温調理や真空調理のレシピ本に載っている温度が
65度以下の場合。
一般細菌がない状態でつくって、すぐに食べることが最適です。

真空調理の最適な温度とは?
加熱温度に注目してください。

低温で加熱調理する理由は、

1、食材の食感をのこす

2、たんぱく質の凝固を最適な状態にする

3、長時間加熱することで柔らかくする

この3つが主な理由になるかと思います。

野菜であれば低温で加熱することで
シャキシャキの食感をのこしたまま調理ができます。
真空調理ってすごい!
って感動すると思います!

ですが。。。
下処理が正しい方法で行われていないと
低温で加熱してシャキシャキの食感がのこり
美味しい料理ができたとしても
安全が担保できていない場合があるので
料理を作る場合の裏側の「安全」に対する
知識ももつとよいと思います。

漠然と低温と言いますが、何度なら安全なのか。
一般細菌の死滅温度は65度以上です。
細菌の種類によって温度は変わります。
死亡事故が起こっている
O-157については、75度1分間以上の加熱が必要となります。
ノロウイルスは85度。

低温調理や真空調理を行う場合は
この温度帯は意識するとよいと思います。

野菜の食感は食物繊維(セルロース)です。
このセルロースが破壊されてやわらかくなる温度が
90度ー92度くらいの間なので
これ以下の温度にすれば野菜の食感を調整できます。

すぐに食べる料理なら、とにかく美味しい料理であること。
自分のオリジナルな感性が生み出す料理であること
すばらしい料理を生み出していただけたらと思います。

見えない裏側の部分があるので
両方とも勉強をしながら低温調理、真空調理を
ご活用いただけたら幸いです。

料理とは、自分の感性が生み出すもの
その裏側にあるモノゴトは「調理」で学びましょう。

プロの現場で活用できる真空調理を学びたい方は
スチコン塾をご活用ください。

真空調理でうまく料理をつくる

スチコンのように温度管理がしやすい道具があるので真空調理が広まりました。

さらに、耐熱性の袋が開発されて、真空調理をじょうずに行う道具がそろってきました。

真空調理の場合、袋に入れて加熱調理をするので、

鍋やフライパン、スチコンなどの加熱機器と「真空調理専用の袋」は同等の道具です。

どうぞ真空調理専用の耐熱性のある袋をお使いください。

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家庭用脱気シラーをお求めの方へ

脱気パックは、いろいろなメーカーがあります。選ぶときに、長い目でみていきましょう。指定の袋をつかわないと脱気ができない機器が多いので、購入時に付属した袋がなくなった場合に、袋だけ購入できるのか、その価格はいくらかも最初に調べて購入するとよいですよ。

この機器は真空にはできないので、真空調理には不向きです。 プロとして真空調理を行う場合は、99%真空包装ができる製品をお使いいただくことをお勧めいたします

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